特定継続的役務提供は2か月と5万円で決まる
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結婚相手紹介サービスの契約は、提供期間が2か月を超え、支払う総額が5万円を超えるかを先に確かめます。両方を満たしても、契約の相手などによる適用除外を別に確認します。
クーリング・オフや期間の途中でやめる中途解約は、対象となる契約に関わる制度です。申し込む前に、契約する前に渡される概要書面や公式の特定商取引法表記で見当をつけ、契約したあとに渡される契約書面と利用規約で確かめてください。
契約前に、三つの欄を順番に読む
- 01提供期間2か月を超えるか
- 02支払う総額5万円を超えるか
- 03契約の相手適用除外に当たらないか
先に読む欄と、聞くこと
- 「役務の提供期間」が2か月を超えるか。自動更新なら最初の契約期間も聞く。
- 入会金、初期費用、月会費など、契約時に支払うと約束した総額が5万円を超えるか。
- 契約の相手が民間事業者か、自治体・勤務先などの適用除外が関わるか。
期間や料金の書き方が分からなければ、判断を保留して内訳と契約期間を担当者へ聞きます。月額表示だけで対象外と決めたり、事業者名だけで適用を決めたりしません。
政令の別表に載っている役務(特定商取引法41条1項1号・施行令別表第4)
結婚相手紹介サービスは、政令の別表に名指しで載っている役務です。ただし、役務が指定されていることと、個々の契約が対象になることは別です。エステや語学教室と同じ枠に、番号を振って並んでいます。
七 結婚を希望する者への異性の紹介
ただし、この役務であればすべての契約が対象になるわけではありません。
2か月と5万円の境目は上の図で確認できます。両方とも「超える」が条件なので、ちょうど2か月・5万円の契約はこの条件を満たしません。
定義に2つの数字が入っている(41条1項1号)
期間が二月(2か月)を超え、金額が5万円を超えたときだけ対象になります。片方だけでは足りません。法律の定義に「政令で定める期間を超える期間」と「政令で定める金額を超える金銭」の2つが入っていて、41条1項1号です。
41条1項1号を開く
役務提供事業者が、特定継続的役務をそれぞれの特定継続的役務ごとに政令で定める期間を超える期間にわたり提供することを約し、相手方がこれに応じて政令で定める金額を超える金銭を支払うことを約する契約(以下この章において「特定継続的役務提供契約」という。)を締結して行う特定継続的役務の提供
期間と金額の数え方(42条2項2号・4号)
期間は契約書面の「役務の提供期間」(42条2項4号)で見ます。自動更新でも最初の期間が2か月を超えていれば該当し、外れるのはお試しの1か月コースのような短期プランです。月額制で期間の定めがない場合は判断が分かれます。記載が無いこと自体が、書面の要件を満たしていない可能性があります。
金額は42条2項2号の「役務の対価その他の……支払わなければならない金銭の額」です。入会金や初期費用だけでなく、月会費もこの額に入ります。月会費1万円で6か月なら6万円で超え、入会金3万円と月会費5千円の3か月なら4万5千円で超えません。消費者庁の通達(2024年11月19日の版)は、この額の範囲をこう説明しています。
42条2項2号を開く
当該金銭については、法第42条第2項第2号又は第3項第2号に掲げる「役務の提供を受ける者(又は特定継続的役務の提供を受ける権利の購入者)が支払わなければならない金銭の額」であり、狭義の役務の対価に限られず、入学金、入会金、施設利用料、カウンセリング料等も含めた役務の対価のほか、役務の提供に際し購入しなければならない商品がある場合には当該商品の対価も含めた額をもって政令で定める額(5万円)を超えているか判断するものである。
成婚料やお見合い料は、成婚やお見合いが決まったときにだけかかるお金です。これを5万円の判定に足すかどうかは、通達のこの箇所には書かれていません。先に、入会金・初期費用・月会費のように契約した時点で払うと決まっている額だけで5万円を超えるかを見てください。超えていれば、成婚料を足すかどうかで結論は変わりません。
外れる場合はどうなるか
特商法のクーリング・オフと中途解約の定めは働きませんが、契約書の内容がそのまま通るわけではありません。消費者契約法は契約の種類を選ばずに働くので、平均的な損害を超える違約金は超える部分が無効になります。どこが残るかは特商法から外れても、消費者契約法が解約金を縛るにまとめました。
安く見えるプランほど枠から外れていることがあるので、やめるときの扱いを先に契約書で読んでください。
期間と金額で当たっても、章ごと外れる入口がある(特定商取引法50条1項)
期間と金額を満たしても、契約の相手によっては章の規定がまるごと適用されません。クーリング・オフも中途解約も書面の交付も全部です。婚活で当たりうるのは、自治体と勤務先の2つです。特定商取引法50条1項です。
この章の規定は、次の特定継続的役務提供については、適用しない。
各号は5つあり、自治体が運営する結婚支援のセンターは3号に当たりえます。
国又は地方公共団体が行う特定継続的役務提供
勤務先が福利厚生として提供するものは5号に当たりえます。
事業者がその従業者に対して行う特定継続的役務提供
4号は組合や労働組合が構成員に対して行うもの、1号は営業のために結ぶ契約、2号は本邦外に在る者に対するものです。
外れるのは特商法のこの章であって、契約そのものが無効になるわけではありません。消費者契約法は残ります。自治体の事業を民間の事業者が受託している場合、契約の相手が事業者になっていれば3号には当たりません。運営者と契約の相手は別なので、書面で読んでください。
更新やプラン変更のとき
新しい契約として結び直すなら、書面が交付され、8日も判定も新しい契約で数えます。自動更新や契約の変更なら、元の契約の期間と金額と起算日が残ります。自動更新を止める期限は先に確かめてください。
対象になった場合に何ができるかは中途解約の記事に、確認すべき記載項目は契約書面の記事に分けています。
契約書をもらう前に、特商法のページで見当がつく
申し込む前なら、公式サイトの「特定商取引法に基づく表記」の2か所で見当がつきます。
1つはクーリング・オフの記載があるか、もう1つは中途解約の欄の契約期間です。該当する契約なら、事業者は法48条の8日間を書くのが普通です。契約期間が「1か月」なら、要件を満たしません。月会費と入会金と成婚料が並んでいても、契約期間1か月と書かれている例があり、契約の区切り方で外れます。ただしこれは見当です。契約書面と利用規約で確かめてください。
マッチングアプリとの違い
月額課金のマッチングアプリは、期間の定めが無いか1か月単位のことが多く、期間の基準を満たさない場合があります。6か月プランや12か月プランをまとめて買う形なら、基準を超えることがあります。
月額3,980円のプランを3か月続けても支払う総額は11,940円、年額24,000円のプランでも5万円には届きません。期間が2か月を超えていても、金額が5万円を超えなければ対象になりません。
実際のコースで判定してみる
このサイトが載せているシーネット結婚相談所は、料金ページでコースを3つに分けています(2026年8月30日確認)。
- 入会金ありコース:入会金100,000円(税込)で、金額の条件を超える。
- 入会金分割払いコース:入会金は月会費に含まれ、月会費15,000円×活動月数で確かめる。
- 短期成婚を目指すコース:入会金100,000円(税込)で、金額の条件を超える。
入会金100,000円の二つのコースは、入会金だけで金額条件を超えます。分割払いコースは「活動16ヶ月未満は月会費15,000円、16ヶ月以降は8,000円」という案内だけで契約時に約束する総額を確定できません。契約期間と中途退会時の支払条件を合わせて聞きます。
「入会後4ヶ月以内の成婚を目指す」という目標も、契約の提供期間そのものとは限りません。申し込む前に、書面に書かれた期間を確認してください。
ウェルスマは初期費用49,800円に、プランごとの月会費11,800円から19,800円がかかります(いずれも税込。2026年9月1日確認)。
初期費用49,800円だけなら5万円を超えません。契約で1か月分の月会費も支払う場合、合わせて61,600円〜69,600円となり、金額の条件を超えます。
初期費用だけを見ると5万円を超えません。特定商取引法に基づく表示の役務の提供期間は1年間とされますが、金額は契約時に支払うことを約束した額を確認します。「初期費用が5万円未満だから対象外」とは判断できないところが、この記事の主題です。
先に払う額が5万円を超える場合は、別の条文で決算の書類を見る権利も付きます(前払式特定取引なら財産の書類を見られる)。総額の出し方は入会金など料金は名前ではなく時期で並べるにまとめました。婚活パーティーが枠の外になる理由は婚活パーティーは相談所と扱いが違うにあります。
この記事で確かめたこと
- 原文から引用した文
- 6件
- 出典
- 3件(法令 2)
- 公開
引用が出典の原文と一致するかを、公開後も機械で照合しています。確かめ方は運営者情報にあります。