婚活の見取り図

契約書面に書くことは決まっている

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2026/8/19公開

契約した後に渡される契約書面は、サービスの内容、総額と支払方法、解除の条件、事業者の情報から読みます。 法律が挙げる七つの項目のうち、二つはクーリング・オフと、期間の途中でやめる中途解約です。聞いた説明と違う箇所があれば、署名や支払の前に担当へ確かめてください。

契約した後の書面を、先に四か所から読む

サービス
紹介・相談の内容、期間、必要な商品
支払
総額の内訳と、支払時期・方法
解除
クーリング・オフと中途解約の説明
相手先
事業者・担当者・契約日と連絡先
この図は書面のひな形ではありません。説明と実際の契約書面が違う箇所に印を付け、渡された日も控えます。

受け取った日も記録します。書面に不備があれば、欠けた欄だけでクーリング・オフの起算日を決めないでください。書面を持って消費生活センターへ相談できます。

交付は義務

契約書面(契約したあとに渡される、契約の内容を書いた書面)は、希望した人にだけ渡すものではありません。契約したら「遅滞なく」渡す義務があります。契約する前にも別の書面(概要書面)を渡す義務があり、2回渡される、というのがこの制度の形です。特定商取引法42条2項です。

特定商取引法42条2項を開く

役務提供事業者は、特定継続的役務提供契約を締結したときは、遅滞なく、主務省令で定めるところにより、次の事項について当該特定継続的役務提供契約の内容を明らかにする書面を当該特定継続的役務の提供を受ける者に交付しなければならない。

42条2項1号 役務の内容と商品名

紹介の回数やお見合いを申し込める数の総計と、別に買う必要のある商品の名前が書かれます。「たくさん紹介します」という説明だけでは、契約上の提供内容を判断しにくくなります。42条2項1号です。

役務の内容であつて主務省令で定める事項及び当該役務の提供に際し当該役務の提供を受ける者が購入する必要のある商品がある場合にはその商品名

写真撮影や服装のアドバイスをセットで勧められた場合、それが契約の一部なのかどうかがここで分かります。仮交際や真剣交際といった段階も、法律に定義が無いので役務の内容として現れます。段階ごとに何が受けられるかは結婚相談所の仮交際と真剣交際に、期間の決まりは無いにまとめました。

「主務省令で定める事項」の中身は、特定商取引に関する法律施行規則93条1項です。

法律施行規則93条1項を開く

法第四十二条第二項第一号の主務省令で定める事項は、次のとおりとする。一役務の種類二役務提供の形態又は方法三役務を提供する時間数、回数その他の数量の総計四施術を行う者、講師その他の役務を直接提供する者の資格、能力等に関して特約があるときは、その内容

三号が効きます。提供する時間・回数・数量の総計を確認する規定です。自分のプランでどこまで紹介や相談を受けられるかを、書面の表現で確かめてください。四号は直接サービスを提供する人の資格や能力について特約がある場合の記載です。空欄だけで特約の有無を断定せず、担当へ確認します。

42条2項2号〜4号 金額・支払い方・期間

入会金・月会費・お見合い料・成婚料が別々にあるなら、そのすべてが金額の欄に入ります。42条2項2号の「その他の……支払わなければならない金銭の額」がそういう書き方だからです。

役務の対価その他の役務の提供を受ける者が支払わなければならない金銭の額

3号で、いつどうやって払うかも書面に載ります。分割やクレジットの立替払いを使う場合、その旨もここに出てきます。

4号は役務の提供期間です。期間は、長く続くサービスの契約である特定継続的役務提供にあたるかどうかの判定にも使い、2か月を超え、かつ金額が5万円を超えれば該当します。期間の途中でやめる場合の判定と上限額は結婚相談所は中途解約できるにまとめました。

42条2項5号と6号 解除に関する事項

「解約できません」とだけ説明されたら、この二つの欄を契約書面で探してください。記載が見つからない場合は、どの条項がクーリング・オフと中途解約を説明するのかを担当へ尋ねます。

42条2項5号はクーリング・オフです。8日間で解除できることと、その効果が書かれます。

第四十八条第一項の規定による特定継続的役務提供契約の解除に関する事項(同条第二項から第七項までの規定に関する事項を含む。)

42条2項6号は中途解約です。8日を過ぎた後も将来に向かって解除できることと、事業者が請求できる額の上限が書かれます。

第四十九条第一項の規定による特定継続的役務提供契約の解除に関する事項(同条第二項、第五項及び第六項の規定に関する事項を含む。)

42条2項7号 その他

7号の「主務省令で定める事項」は、施行規則93条2項に八つの号があります。電話番号と担当者の名前が書面に残り、前払いなら保全措置の有無も書かれます。前半は次のとおりで、施行規則93条2項の一号から四号です。

施行規則93条2項を開く

一役務提供事業者の氏名又は名称、住所及び電話番号並びに法人にあつては代表者の氏名二特定継続的役務提供契約の締結を担当した者の氏名三特定継続的役務提供契約の締結の年月日四役務の提供に際し役務の提供を受けようとする者が購入する必要のある商品がある場合にはその種類及び数量

一号に電話番号が入っています。会社概要には載っていても契約書面に無い、という形が起きます。二号は締結を担当した者の氏名で、担当者の名前が書面に残ることになります。

後半には、分割払いに関する抗弁の説明(五号)と、前受金の保全措置の有無・内容(六号)があります。商品の販売者の氏名・住所・電話番号(七号)と、特約の内容(八号)も並びます。六号は前払いのときに見るところです。講じていない場合も「否か」の側で書かせる形になっています。

説明と書面が違ったときにすること

図の四か所を読んで、説明と違う欄、記載が見つからない欄に印を付けます。口頭の説明を自分で書面へ書き足して済ませず、相談所へどの条項に当たるかを尋ねてください。受け取った日、質問した日と回答も別々に残します。

消費者庁の特定商取引法ガイドは、対象となる結婚相手紹介サービスのクーリング・オフを説明しています。法定の契約書面を受け取った日から数えて8日以内です。契約日と書面の受領日を混同しないでください。書面が交付されない、または内容に不備がある場合の起算は個別の事情で判断が必要です。日数が経っただけで諦めず、消費生活センターへ手元の資料を持って相談してください。

電磁的方法で渡される場合

書面の代わりに電子メールなどで送る方法を案内されたら、本人がその方法に承諾したか、届いたデータを見られるかを確認します。メールを消さずに保存し、必要なら印刷して保管します。届いた日を一律に決めつけず、送付の方法と実際に記録された時点を照らしてください。

概要書面との違い

契約の前に渡されるのが概要書面、契約した後に渡されるのが契約書面です。概要書面は契約するかどうかを決めるための材料で、サービスの内容と料金の目安が書かれ、持ち帰って比べられます。役割は概要書面は契約する前にもらうにまとめました。

契約前の説明と契約後に結んだ内容を比べるとき、二つの書面を混同しないでください。クーリング・オフの期間を調べる際は、契約後の書面がいつ届いたかを確認します。

その場でサインしない

書面は持ち帰って読めます。読む時間を求めるのは当然のことで、断られるようなら、そこで判断材料が1つ増えます。聞いた説明と書面が違う場合、後に残るのは書面です。説明が正しいと思うなら、その内容を書面に入れてもらってください。

契約書に上限を超える条項があったら

契約書に法定の上限より高い解約金が書かれているように見える場合は、どの計算が適用されるかを確認します。契約の提供開始前と開始後では上限の考え方が違い、すでに受けたサービスの対価も分けて計算します。書面を手元に残し、説明が合わない場合は相談窓口へ持って行ってください。

契約前にどこまで読めるか

料金と解除については、契約前に公式サイトで読めることがあります。先に読んでおくと、書面を受け取ったときに突き合わせるだけで済みます。上限が公式サイトで先に読めるかどうかは、事業者によって違います。

このサイトが載せているシーネット結婚相談所は、料金ページにコース3種の金額(すべて税込)を出しています。中途解約または休会については「成立しているお見合い、交際の清算が必要となります。」とし、続けて「清算に応じていただけない場合、契約書面記載の各ペナルティ費用を頂戴致します。」と書いています。クーリングオフについても「契約書面の受領日から8日以内であれば、書面での通知にて入会契約を解除することができます」とあります(2026年9月6日確認)。ペナルティの額そのものは、契約書面を見るまで分かりません。受け取ったその場で、解除の欄の金額を読んでください。

ウェルスマは、この解除の欄を特定商取引法に基づく表示にテキストで出しています。提供開始後の解約は、提供されたサービスの対価に相当する額と、2万円か契約残額の20%のいずれか低い額の合計まで、提供開始前は3万円までと数字で書かれています(2026年9月1日確認)。先に読めれば、契約書面はその金額の確認だけで済みます。

この記事で確かめたこと

原文から引用した文
7件
出典
2件(法令 2)
公開

引用が出典の原文と一致するかを、公開後も機械で照合しています。確かめ方は運営者情報にあります。

紹介した相談所の料金

相談所運営会社特商法の扱い料金
シーネット結婚相談所株式会社シーネット特定継続的役務提供にあたる100,000円(税込) / 別途: 入会金ありコースの入会金。同コースは月会費8,000円(税込。お見合い料は0円)で、成婚料が会員登録後1年以内200,000円・1年以降250,000円(税込)。成婚外での退会金は0円。ただしコースは全3種で内訳が違い、入会金分割払いコースは入会金0円のかわりに月会費15,000円(16か月以降8,000円)で、成婚以外で15か月未満に退会すると7,000円×15か月に満たない月数分を払う。ただし公式サイトは「成婚退会以外でも1年以上活動し退会した場合、以降の入会金の分割払い残額は無料です。」としているので、1年以上続けていれば残額はかからない。もう1種はお見合い成立ごとに5,000円(税込)がかかる
ウェルスマ株式会社ウェルスマ特定継続的役務提供にあたる49,800円(税込) / 別途: 3プラン共通の初期費用。月会費はマイペースプラン11,800円・サポートプラン15,800円・プレミアムプラン19,800円(いずれも税込)で、成婚料は3プランとも149,800円(税込)です。1か月に申し込める人数がプランで違い、30名・60名・100名。IBJ会員限定の婚活パーティーや一部セミナーは別途参加費がかかると書かれています(2026年9月1日確認)。
シーネット結婚相談所
川崎にある結婚相談所。公式サイトは個室での面談のほかZoomでのオンライン面談に対応すると案内している。料金ページはコースを全部で3コースとし、3コースとも税込のテキストで金額を明示している(2026-08-30 再確認)。入会金100,000円・契約期間2か月超のため特定商取引法の特定継続的役務提供に該当する。同ページは中途解約または休会について「中途解約または休会に際しては、成立しているお見合い、交際の清算が必要となります。」としたうえで「清算に応じていただけない場合、契約書面記載の各ペナルティ費用を頂戴致します。」と書いている。ペナルティは清算に応じない場合のもので、休会そのものにかかる費用ではない。クーリングオフについては「契約書面の受領日から8日以内であれば、書面での通知にて入会契約を解除することができます。」とし、続けて「この場合、既にお支払済の料金および消費税は、全額ご返金いたします。」と書いている(2026-09-06 に再取得して確認)
ウェルスマ
特定商取引法に基づく表示に、役務の提供期間を「IBJシステムにプロフィールを公開した月から1年間」、中途解約について「特定商取引法に則り対応し、次の各号に定める額を超える額の金銭の支払いを請求いたしません」として提供開始後は「提供されたサービスの対価に相当する額」と「2万円又は契約残額の20%のいずれか低い額」、提供開始前は3万円と書いています(2026年9月1日確認)。第三者機関による結婚相談所認証制度「マル適マークCMS」を取得しているとも記載があります。

料金は各サービスの公式サイトで、税込価格が文章で明示されているものだけを掲載しています。 「特商法の扱い」は契約が特定継続的役務提供にあたるかどうかで、期間が2か月を超え、 かつ金額が5万円を超えるかで決まります。あたる場合はクーリング・オフと中途解約ができます。

出典