婚活の見取り図

再婚禁止期間は民法から削除されている

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2026/9/2公開

2024年4月1日から、再婚のために100日待つ決まりはありません。 ただし、前の婚姻が終わっていること、婚姻届の提出に必要なこと、子がいる場合の手続きは別に確認します。古い記事の「100日」をそのまま予定に入れなくて大丈夫です。

待つ日数

  • 旧民法733条は削除
  • 女性だけの100日待機はない

前の婚姻

  • 離婚などが成立しているか確かめる
  • 配偶者がいる人は重ねて婚姻できない

子に関すること

  • 子の氏と戸籍は自動では変わらない
  • 父の推定は別の規定で確認する

待機期間の廃止は、前の婚姻や子の手続きまで省くという意味ではない

再婚の前に、待つ日数と別の手続きを分ける

先に確かめる三つのこと

まず、離婚が法律上いつ成立したかを確かめます。協議離婚をする話がまとまっただけなのか、届出が受理されたのかは違います。次に、再婚先の市区町村で、婚姻届の証人や持ち物を確認します。子がいる場合は、子の氏と戸籍をどうするかを、婚姻届とは別の予定として書いておきます。子の氏を変える手続きも参照できます。

733条は「削除」とだけ書かれている

民法733条です。

第七百三十三条削除

条文が消えたのではなく、条番号だけが残って中身が無い状態です。法律を改正するとき、あとの条番号がずれないようにこの形にします。

削除されたのは2024年4月1日です。それまでは女性だけが、離婚から100日のあいだ再婚できないと定められていました。

何のためにあった決まりか

生まれた子の父を決めるためです。父の推定は772条にあります。

妻が婚姻中に懐胎した子は、当該婚姻における夫の子と推定する。女が婚姻前に懐胎した子であって、婚姻が成立した後に生まれたものも、同様とする。

離婚の直後に再婚すると、前の夫の子とも次の夫の子とも推定される期間が重なります。その重なりを避けるために、待つ期間を置いていました。

重なりは条文の側で解いた

いまは、重なったときは出生の直近の婚姻の夫の子と推定されます。どちらか分からない状態が起きないので、待つ必要がなくなりました。

民法772条3項です。

第一項の場合において、女が子を懐胎した時から子の出生の時までの間に二以上の婚姻をしていたときは、その子は、その出生の直近の婚姻における夫の子と推定する。

推定を覆す道も同時に広がった

期間で避けるのをやめた代わりに、推定が実際と違うときに覆す手段が広げられました。民法774条4項です。

民法774条4項を開く

第七百七十二条第三項の規定により子の父が定められる場合において、子の懐胎の時から出生の時までの間に母と婚姻していた者であって、子の父以外のもの(以下「前夫」という。)は、子が嫡出であることを否認することができる。ただし、その否認権の行使が子の利益を害することが明らかなときは、この限りでない。

前夫が否認できるという規定です。改正前は夫だけが持っていた権利で、同じ条の3項では母にも認められました。

嫡出否認の訴えの期限は3年です(777条)。起算点は誰が行使するかで違い、父は子の出生を知った時、子と母は出生の時、前夫は前夫が子の出生を知った時と分かれています。

どちらの否認権にも、子の利益を害することが明らかなときは行使できないというただし書きが付いています。

いま残っている制限(民法732条)

再婚そのものを止める条文は無くなりましたが、婚姻の要件は別に残っています。

配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができない。

732条です。前の婚姻が終わっていることは必要です。離婚が成立していない段階では、次の婚姻はできません。

近親者どうしの婚姻を禁じる734条もそのままです。

待たなくてよいことと、急ぐことは別

条文が期間を外したので、前の婚姻が成立を終えたあと、100日待つ必要はありません。ただし条文が答えているのは、出せるかどうかだけです。

前の婚姻に関する手続きが終わっていない場合、たとえば財産分与や養育費の取り決めが残っている場合は、そちらは婚姻とは別の手続きとして続きます。再婚したからといって前の婚姻から生じた義務が消えるわけではありません。

子がいる場合は、氏や親権の扱いも別に決まっています。これらは婚姻届の受理とは切り離されているので、順序を先に整理しておくほうが安全です。

相談所での活動という点でも、離婚が成立していることと、入会の条件を満たしていることは別に確かめる項目になります。

相談所に入るときに関係するか

入会のときに独身であることの証明を求められます。証明されるのはいま配偶者がいないことだけで、離婚歴の有無は別の話です。書類の中身は独身証明書で証明されるのは1つだけにまとめました。

離婚歴があること自体を入会の条件から外している相談所もあります。条件は相談所ごとに違うので、契約する前に渡される書面で確かめてください。

届出そのものは戸籍法に委ねられている

婚姻は、戸籍法の定めに従って届け出た時点で効力が生じます(民法739条1項)。式を挙げたかどうかは条文に出てきません。待つ期間が無くなったことと、届出が受理されることは別なので、窓口で確かめるのは戸籍の側になります。

同じ条の2項は、届出に成年の証人2人以上の署名が要ることも定めています。

届書に何を書くかは、戸籍法74条にあります。条文が名指ししているのは夫婦が称する氏だけで、あとは法務省令に送られています。

届書の具体的な書き方や必要な証明は、提出先の案内で確認してください。再婚禁止期間がなくなったことだけから、窓口の確認がすべて不要とはいえません。

古い「100日」という説明を見たら

かつては女性に再婚禁止期間があり、2016年の改正で100日になりました。2024年4月1日の改正で、その期間自体が廃止されています。古い判決や記事の「100日」は当時の制度を説明しており、今の婚姻届にそのまま当てはめられません。

なぜ制度が変わったかを知りたい場合は、父の推定が重なる問題を、待機期間ではなく民法772条3項の規定で整理するようになった点を見てください。判決の一部分だけを切り取って、現行制度の根拠にしないことが大切です。

古い説明が残っている理由

以前の制度を書いたページが検索に出てくることがあります。日付を見るのがいちばん早い判別になります。2024年4月より前に書かれたものは、その時点では正しかった説明です。

制度が変わる論点は、条文そのものを見ると確実です。e-Gov の法令検索で「民法」を開き、733条まで進むと「削除」の2文字が出てきます。

子連れでの再婚の場合、氏が変わるのは婚姻届を出した親自身だけです。子の氏を合わせるかどうかは別の届出になります。子の氏の変更は再婚だけでは起こらないにまとめました。

この記事で確かめたこと

原文から引用した文
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引用が出典の原文と一致するかを、公開後も機械で照合しています。確かめ方は運営者情報にあります。

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